異端審問会の早朝、ルルツが

「できた!有機疑似脳改!今度はミドリムシを入れて光合成を出来るようにしたよ!」

ルルツは何を言っているのかさっぱりわからない。こいつはやはり馬鹿だ。

「よしカルラ、こいつとヘルメットで繋いであの薬を飲んでみてよ!今度は10回ぐらいはいけるはずだから!」

「わかった。またパンプキンクリームパフェ食べさせてよね?」

「わかったわかった!じゃあ、いくよ」

パァーン!と弾けるような幻覚がルルツの中に入るのも分かった。しかし今回のは朧気である。

「よし、チャージ完了!今回のは上手くいったはず!今度の異端審問会でお披露目しよう!」

「私は大丈夫なのよね?」とカルラ

「エリックが言ってるから大丈夫さ。」

そして異端審問会当日

その日はグラディエーターたちが闘技場で戦っていて観客を大いに盛り上げている。王様と妃様が特等席で観覧しておられた。

そこで司会者が

「レディースエンドジェントルメン!ここからは近衛師団長エリック・パトライドが猛獣たちをあいてにその剣をふるって戦います!その雄姿を目に焼き付けてください!」

「王様!私がルルツの壺を覗いて習得した剣の真髄をお見せ致します!」

と剣を取り出し、ライオンと虎を相手に立ち向かった。

ザク!サク!

剣の二振りでライオンと虎の首をはねた。

「どうです?王様!私自身この手でこの魔女の力を示しました。それで魔女の罪を不問としてください!」

「ううむ。近衛師団長と言ってもここまで鮮やかとは!どれ、ルルツ、その壺を見せよ?そしたらその小娘の件も不問と致す。」

「わかりました、王様。この壺を覗き極上のワインを飲んで酔った気分を想像してください。そしてこの水を一杯飲んでください!」

「どれどれ。おお!これはすごい!早く水を!」

王様は素早く水を飲んだ。

「ぷはー!こんな美味いワイン飲んだことがない!そしてこの気持ちいい酔い加減!たまらんわ!ルルツ、その壺をワシにくれんか?」

「はい。あと9回使うことができます。使えなくなったらまたお教えください。あとカルラも無罪放免でよろしいですか?」

「かまわん!魔女であろうが何であろうがこのように素晴らしいものであるならば生きる価値がある!魔女としての罪は不問とする!」

「ありがとうございます。アルカデアに栄光を」

そう言ってルルツとカルラはひざまずきお辞儀をした。

to be continued...

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